落下注意

140文字じゃ足りないこと

好きな曲 無限更新編

自分用のメモとして、好きだなーと思った曲をジャンル問わず記録していく

 

交響曲第5番(J.シベリウス)

交響曲第1番(J.ブラームス)

・歌劇「皇帝ティートの慈悲」序曲(W.A.モーツァルト)

・劇付随音楽「エグモント」より序曲(L.v.ベートーヴェン)

・ラプラタ川の3つの小品(M.D.プホール)

・あるタンゲーロの死への哀歌(M.D.プホール)

・祝典輪舞曲(H.アンブロジウス)

組曲6番(H.アンブロジウス)

・杜の鼓動Ⅴ-ある雪の日の記憶(丸本大悟)

・杜の鼓動Ⅵ-古い鏡(丸本大悟)

・流星群(末廣健児)

・星の庭(小林由直)

・キラキラ星のうた(桑原康雄)

・シャボン玉変奏曲(藤井敬吾)

・メキシコ組曲(E.アングロ)

5年前の私へ

5年前の私へ

 

元気にしていますか。先日あなたが5年後の自分に向けて書いた手紙が届きました。過去に手紙を送ることは出来ないので、ここに返事を書こうと思います。

 

まずはじめに、今は平成32年ではありません。昨年元号が変わり、今は令和2年です。そして私は大学に無事現役で入学し、4年間色々過ごし、一般企業に就職しました。一応、どこかで足止めを食らうことなく順当にいっています。が現在世界では新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)が大流行しており、出社は5月からになりました。なので今は半ばニートです。院生、5年生、浪人して4年生など色々な可能性を書き連ねていましたが、これは流石に予想出来ませんでしたね。

 

あなたは5年後の私に結構期待を寄せていましたが、人間というものは愚かなもので、5年かけてもそう変わることはありません。先に謝っておきますが、期待に応えられずすみませんでした。

人が困っている時に日和って上辺だけの言葉しかかけられない性癖は直っていません。むしろよりドライになったまであります。

5年後のあなたは未だクズのままです。むしろより深いクズになっています。大学もギリギリで卒業しました。あなたはセンターひと月前なのに勉強に身が入っていないことを嘆いていますが、大学のテスト勉強は当日になってようやくはじめる始末です。大学のテストは20分まで遅刻出来るのですが、その権利をフルに活用してギリギリに叩き込んで乗り越えてきました。よくないですね。

ただ5年前のあなたは「まだクズなら一念発起して更正して下さい」と書いていますが、22年もクズとして生きてくるとこんなクズな自分が愛おしくなってきます。なのでこれからもクズ街道を走り抜けたいと思います。

ほら、あなたも自分に忠実に生きてくださいと書いていますし。私が更にクズになったのも、思えばあなたがあの日書いた通りに生きたからだと言えるのではないでしょうか。なので私は悪くないですね。

 

こちらは桜も散りましたが未だ暖かくなりきりません。気候は不安定、疫病は流行る、経済はヒエッヒエといい事がないですが、しかしいつかは春が来るものですよね。

そちらは12月4日ということで、そろそろ寒さが厳しくなる頃ですね。これは届かぬ忠告ですが、あなたはセンター試験の1週間後にインフルエンザになります。諦めてください。一時期本気で浪人を覚悟しますが結果現役で行くところが見つかるのでまぁいいじゃないですか。

 

そして最後に、私は今幸せで元気にやっています。5年前のあなたと同じように。大学生活で何かをなし得ることは出来ませんでしたが、最低限のノルマはクリアしているということで勘弁してください。

 

かつて私が歩んだ5年間を今一度味わえるのだと思うと、心底羨ましいです。お体に気をつけて、日々楽しく生きてください。それでは。

 

草々不一

 

5年後のあなたより

野村克也の死

プロ野球選手の野村克也が亡くなりました。

 

別に彼の現役時代を知っている訳ではありません。

歴代ホームラン数ランキングの第1位が王貞治なのは知っていましたが、野村が2位であることはおろかランクインするようなスラッガーであることさえ最近まで知りませんでした。

監督時代、あるいはその後のイメージは楽天のボヤいているおじいちゃんです。

一応はにわかヤクルトファンですが、野村がヤクルトの監督だったことは知りませんでした。

 

私が野村克也を知ったきっかけは「やる夫と学ぶ野村克也」というやる夫スレを読んだことです。

嗚呼! やる夫道 やる夫と学ぶ野村克也 目次

元々野球がめちゃくちゃ好きな訳でもなく、エタっている作品は忌避していたので読む気がなかったのですがあまりにもオススメされているのでたまには違うものをと読んでみたら見事にハマりました。

才能の無さを努力と思考で埋めること。頭を使ってプレーすること。

 

いやほんとなんでこのスレエタっちゃったんですかね。もしどこかでこのブログが作者さんの目に入ったら是非再開してください。

 

私の最も好きな野球選手は古田敦也です。プロ棋士では藤井猛九段と木村一基王位が好きです。漫画のキャラクターだと「アイシールド21」の蛭魔妖一や葉柱ルイや桜庭春人、「ちはやふる」の真島太一や机くん、「ハイキュー!!」の田中龍之介や月島蛍や山口忠、etcetc……

才能のなさを努力と思考で埋めて、なんとか本物の天才に追いつこうとする人たちが好きです。

才能はない。神様には愛されていない。王長嶋にはなれない。それでもなんとか一流の世界に食い下がらんとする姿が、人々を惹きつけてきたのでしょう。

 

私は野村の現役時代には生まれていません。父親でさえ幼少期で世代としては被っていません。

そんな私でさえ野村克也の死には思うところがありました。野球を知らない一般人にもそう思わせるほどの魅力、これが本当のスターなのでしょうね。

プロ野球選手野村克也、ご冥福をお祈りいたします。

希薄になる地元

成人式には行きませんでした。

うちの市ではここ数年ちょっと有名なバンドが来ていますが、自分の年は多少知っているぐらいのバンドでした。一年前は好きなバンドだったので、その年なら是が非でも行ったと思います。

 

中学の同窓会には行きました。

たまたま同窓会の実行委員になっていましたが、大学は地元を出て他所で下宿していたので準備には殆ど何も参加出来ず当日の受付と雑用だけしていました。

最初は会場の設営をしたり、必要物資の買い出しに行ったりと仕事らしい仕事をしていたのですが、途中からネタがなくなったんでしょうね。預かっていた手荷物をきっちり各クラス出席番号に並べるという必要性が分からない職務を全うしていました。どうせ帰る時にまた散らばるんだし適当でいいだろ。

 

3組のた行に差しかかる頃には並べるのも上手くなったのですが、ホテルのスタッフにこちらでやりますので…と言われ無事無職になりました。無事と無職って一文字違うだけなのに差が凄いですね。無職は全然無事じゃない。

 

私は中学の同級生が誰もいない私立高校に進学していたので、地元に関するこだわりが、地元で積み重ねた時間が他の多くの同級生より薄いです。

高校1年生のうちは地元の友人とも遊んでいたのだが徐々に疎遠になり大学に進学する頃にはたまたま道で会えば挨拶する程度の関係性になっていました。

 

私の中で地元は中学校卒業時で止まっていました。

 

当然周囲は違います。皆交友を深めながら共に時間を積み重ねてきたし、同じ高校に行った者同士では尚更でしょう。

同級生達は高1〜大2までの間に見た目、人間性、関係性etc.は大きく変化していました。その変化に戸惑い、「馴染めなさ」を感じていました。

 

二次会に行く流れの中で、明日早く下宿先に変えられねばならないと言って断りました。帰りの電車は皆が降りる駅で降りず、一駅分行き過ぎてから歩きました。コンビニで買って高架下で1人飲んだストロングゼロが、いつもより苦い気がした。

 

地元には両親が住んでいます。実家があります。友人もいます。決して嫌いな場所ではなく、寧ろ好きです。だが自分にとって地元は、こだわる場所では、帰る場所ではないのでしょう。これから先、就職や結婚など人生のステージが上がるに連れて地元は自分の中でどんどん希薄な存在になっていく。そしていつかはお盆と正月ぐらいしか寄り付かなくなるし、思い出せなくなるのでしょう。

なんとなくそう直感した同窓会でした。

 

 

今週のお題「二十歳」

夢の残骸

昔サッカーをしていた時は人並みのサッカー少年らしくプロ選手に憧れていた。サッカーは小学校3年生で転校した際にやめた。

 

小学生の頃『HERO』というドラマを見て、将来は検察官になりたいと思っていた。一方でちょうどその頃、何かの折で将来の夢に書いた時「社長になってお金持ちになりたい」としたのを覚えている。社長の具体的なイメージは全くなく、ただ何となく本音であった検察官と書くのが恥ずかしかったのだ。その程度の覚悟の奴が検察官になれるわけがなかったし、本当に心の底から憧れているわけでもなかった。

 

中学生の頃、『バクマン。』を読んで漫画家になりたいと思った。絵が下手だったので断念した。絵の練習方法を調べることはなかったし、あるいはストーリーや見せ方で勝負しようとも思わなかった。漫画家は自分にとってそこまでのものではなかったのだ。

 

高校生の頃に進路指導のY先生に将来の夢を聞かれた際に、作家になりたいと答えた。その先生は熱心に作家になるにはどうしたらいいか、そしてなれなかった時の人生設計の仕方を考えてくれた。あれから数年、小説は1文字も書いていない。Y先生に、本当にすみません。

 

大学受験の時、ちょうど弁護士が出てくるとある作品に影響されて法学部を受験した。結果が出る頃にはその熱はすっかり冷めており、合格していたが法学部に進学はしなかった。正解だと思う。親には法学部の学費の方が安かったのにと未だに愚痴を言われるが。

 

大学生活の中で教師が主人公の漫画を読んでいた頃は教職課程を履修していたし、料理人に憧れ自炊に凝っていた時期もある。

 

周囲の影響を受けやすく、自分の芯がないので今まで色々な「将来の夢」を懐いてきた。だがそのうち、第1歩を踏みしめたものすらない。結局は全て夢だったのだ。本気で追いかける現実ではなかったのだ。

夢を叶えられる人間は、夢を夢と思わず今の自分の延長線上にある確かな現実だと思って行動出来る人間なのだと思う。

些細な抵抗

大学4年生の6月、このモラトリアムもそろそろ終わりだということに気づいた。正確に言うと、ずっと前から薄々感づいていたが見なかったことにしていた現実と遂に向き合うことにした。

人並みに希望や自信、やる気を懐いて入学したが、振り返ると何も成し遂げられなかったのではないか、何も積み重ねていないのではないかと思わずにはいられない。

 

 

留学には行かなかった。バイトは1つしかしていない。資格は取っていない、それどころかTOEICの点数は入学時と比べて30点ほど下がったし運転免許もまだない。恋人は出来ていない。腹筋は割れていない。第二言語だったスペイン語はあいさつ程度しか覚えていない。成績優秀者への奨学金は全く縁がないほど単位やGPAは低空飛行のままだった。絵や曲、小説など何かを生産することもなかった。

電話レンジを偶然発明しタイムリープを繰り返すことはなかった。黒髪の乙女の姿を追い夜の京都をさまようことはなかった。入るサークルを幾度もやり直すことはなかった、どころか4年の今もずっと同じところで活動中だ。農業大学で発酵について学んではいない。現代視覚文化研究会には所属していない。芸大で群像恋模様は繰り広げなかった。音大でピアノの奇才には出会えなかった。

 

恐らく、いや確実に今からでも留学には行ける。バイトは増やせる。資格も本気を出して勉強すれば取得できるものもあるだろう。タイムリープは難しいが、恋模様は何とかなるだろう。お金や時間は覚悟を決めればどうとでもなる。それでも行動には移せない(移さない)。そうやって生きてきたからだ。

 

だがこのまま同じことを繰り返して、同じ選択肢を選びつづけて、いや選ばずに思考を停止して大学生活を終えるのは嫌だ。

些細でもいい。自分以外の誰にも分からなくていいから、出来るだけ多くのことを選びたいと思うようになった。

これからは出来る範囲で普段聴かない曲を聴き、通らない道を通り、食べないものを食べ、着ない服を着よう。積み重ねれば少しは厚い人間になれるのではないか。今まで選ばずに流されてきた自分に些細な抵抗がしたくなった。

このブログを更新したのだってそうだ。作って放置していたが、誰かの真似事でなく、今の自分の本音を文字列にして残したくて久しぶりにアプリを開いた。

 

手始めに、晩飯を食べに行った松屋で使ったことのないフレンチドレッシングをかけてみた。

これはこれで悪くない。世界が少し広がったかもしれない。

『うたかたダイアログ』:当意即妙ラブコメディ

今回は紹介するのは稲井カオル先生作の『うたかたダイアログ』全3巻。ツイッターで紹介されているのを見て面白そうだったので一気に全巻買ってしまいました。

全3巻っていいですよね。大人買い出来て且つ財布へのダメージは少なくちょっとした背徳感と罪悪感に溺れる程度で済む巻数です。

 

無意味で有意義な唯一の時間

この漫画の主人公は同じバイト先の同級生な2人。天然でいてクール、変化球なボケを繰り出す「宇多川」とヤンキーなのに恋愛脳(宇多川専用)で切れ味鋭いツッコミが持ち味の「片野」が日々無駄な会話をするだけ、というだけのお話です。ちなみにボケとツッコミは入れ替わり制でどちらもこなします。

 

「うたがわ」と「かたの」の会話=ダイアログだから「うたかたダイアログ」。泡沫(うたかた)のように浮かんではすぐに消える、明日になったら忘れているような日々のしょうもない無駄話を描いただけの漫画ですが、軽妙なトークと丁寧なキャラクター描写があいまりとても面白いのです。

 

青春の輝き、あるいはI need to be in love

まぁこの見出しはカーペンターズの同名の曲「I need to be in love 」とその邦題「青春の輝き」から取ったのですが、非常に良い訳だと思いません?さらに余談ですがこの曲はTBSのドラマ「未成年」の主題歌だったそうです。未成年の青春の輝き。そこもまた“良い”です

閑話休題。軽く前述しましたが片野は宇多川に惚れています。バレバレです。一方の宇多川は片野にまるで気がないようでいて、時折ドキッとしたりしなかったり。

2人の縮まるようでいて縮まらない、忘れたころに急接近する「青春の輝き」も魅力です

 

無駄話は青い鳥

この漫画の全ては最終回のモノローグに凝縮されているように思います。

美しい青春なんて追い求めなくても

探しているものは意外とすぐ近くに

例えばこんな

どうしようもない無駄話の中に

休み時間に、帰り道に、教室で、電車のホームで、食堂でした無駄話。すぐに忘れていたりいつまでも覚えていたり。ラブとコメディのバランスが絶妙な青春のロスタイムを思い出せるような良作です。

興味を持った方は全3巻なので気軽にお試しください。

そして花とゆめで連載をリアタイで追っていた方、3巻書き下ろしのエピローグのためだけでも買う価値があるのでぜひ!!マジで!!!

 

 

うたかたダイアログ コミック 全3巻セット

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